感想文祭り 第14回 荒井退造(第7回『島守忌』一次選考を兼ねる)、個別指導フラワースタディ、17名、栃木県宇都宮市、R060623
実施学年: 個別指導フラワースタディ 中学生
対象人物: 荒井退造
参加人数: 17名
表彰日: 令和6年6月25日
実施教師のコメント:
宇都宮市で「荒井退造」の顕彰活動を行う、NPO法人菜の花街道さん主宰の俳句コンクールがあります。そこに今年から新設された「感想文祭り」に参加するために、全員で取り組みました。
これまでの感想文祭りは1日限りで、半ば勢いで仕上げていましたが、今回は①ワークシートの記入、②感想文下書き、③修正、④清書と3回ほど書き直し、一人一人個別に対応したため、完成までに3週間ほどかかりました。おかげで、各人が納得のいく文章に仕上がったようです。
こうした記述指導も、個別指導で丁寧に取り組んでみますと、普段テストでは記述問題を苦手にしている生徒でも、少しずつ自信を持てるようです。将来的には、記述指導も当塾の柱の一つにしていこうと考えています。
私も退造さんのようにしっかりとした軸を持って、強くてあきらめない人になりたいです。(谷田悠真、中三、宇都宮市長賞)
私は、荒井退造さんのことは、全く知りませんでした。調べてみると、退造さんは戦時中、沖縄県の警察部長で、アメリカ軍が攻めて来る前に、沖縄県民を本土や台湾に疎開させるのに力を尽くしました。退造さんは、警察官という職務に誇りを持っていたので、どこに赴任しようとそこの住民のために働くという強い信念をもって行動しました。
退造さんは、疎開の呼びかけをしましたが、県民は動こうとしませんでした。だから、警察官と県庁職員の家族たちを疎開の第一船に乗せることにしました。その後、県民たちが疎開の船に乗りたいと申し出、疎開が進むようになりました。これらの出来事から私は、退造さんはどんな状況でもあきらめない人なのだと思いました。
私も退造さんのようにしっかりとした軸を持って、強くてあきらめない人になりたいです。だから今後は、しっかり目標を立てて、最後までやり通せるようにがんばりたいです。
若い世代の自分たちが、退造さんのことをもっと知って、伝えていくべき(石川 結月、中三、荒井退造賞)
荒井退造さんの言葉で印象に残ったのは、「たとえ郷土を護るために屍をさらすとも」です。この覚悟を込めた一言が心に響きました。そして荒井退造さんは疎開がうまくいかなくても、最後まであきらめずに県民たちを守ろうとしました。決してくじけず強い心を持ち続けたことを私も見習って、何事にも最後まであきらめずに行動できる人になりたいです。
現在では、菜の花街道という団体で退造さんの子孫にあたる俊典さん達が沖縄の関係者の方と交流を深め、講演活動を行っているそうです。しかし、私の周りで退造さんを知っている人はおらず、栃木県の人にもほとんど知られていません。退造さんは沖縄県民のために活躍した人なので、もっと地元の人たちにも知ってもらうべきです。また、若い世代の自分たちが、退造さんのことをもっと知って、伝えていくべきだと思いました。
責任感が強い荒井さんの生き方は戦争を知らない私達こそ知るべき(中三)
荒井退造さんは太平洋戦争末期で県民疎開に力を尽くしました。最後まで県民に寄り添い、一人でも多くの人を助けようとしたことから戦後八十年近い今でも、沖縄の人々に慕われているそうです。現在は菜の花街道さんによる活動や沖縄の関係者と交流、栃木県内で講演活動が行われています。
それにしても、なぜこれほどの偉人が郷土で話題に上がらないのでしょうか。責任感が強い荒井さんの生き方は戦争を知らない私達こそ知るべきです。少しでも多くの地元の人が荒井さんのことを知るために、私も両親や友達、身近な人達に荒井さんの功績を伝えたいです。